バニーライフ94日目🐰~アウフヘーベン について~
ずっと頭から離れない曲があります。
Mrs. GREEN APPLEの
『アウフヘーベン』。
ただ「いい曲だった」で
終わるような曲じゃなくて、
聴けば聴くほど考えさせられて、
歌詞の意味を調べて、また聴きたくなる。
そんな不思議な一曲です。
まず、「アウフヘーベン」というタイトル。
聞き慣れない言葉ですよね。
これはドイツ語の哲学用語で、
「対立する二つのものを否定するのではなく、
その両方を含んだまま、
より高い答えへ進むこと」
という意味があります。
最初にこの意味を知った時、
「だからこの曲はこんなにも苦しいんだ」
と思いました。
私たちは普段、
「正解」を探して生きています。
白か黒か。
正しいか間違っているか。
勝ちか負けか。
でも、本当の人生って
そんなに単純じゃありません。
誰かにとっての正義が、
別の誰かにとっては悪になることもある。
誰かを守ろうとして選んだ言葉が、
別の誰かを傷つけてしまうこともある。
だから人は悩むし、苦しむ。
きっと、この曲はそんな
「答えのない世界」
を描いているんだと思います。
『アウフヘーベン』は、
『パブリック』のアンサーソングとも
言われています。
愚かさも、醜さも、
矛盾も抱えた人間が、
この世界でどう生きていくべきなのか。
その問いに対する、
一つの答えが込められているように
感じました。
曲の序盤では、
現代社会を皮肉るような表現が続きます。
「振り子に踊らされた街」。
この言葉を初めて見た時、
私はSNSが頭に浮かびました。
流行っているから。
みんなが言っているから。
炎上しているから。
そんな理由だけで、
自分の考えを持つ前に、
周りへ流されてしまう。
そして「中身ヘリウムガス風船」。
見た目だけは華やかなのに、
中身は空っぽ。
軽い言葉に乗ってふわふわ漂い、
最後には弾けて消えてしまう。
まるで情報が溢れすぎた今の時代
そのものを表しているようで、
ぞくっとしました。
でも、この曲が本当にすごいと思うのは、
その先です。
「まだ生きたい。」
「もう死にたい。」
「逃げたい。」
「羨ましい。」
こんな正反対の感情を、
一人の人間は平気で抱えてしまいます。
昨日はもう全部嫌だと思っていたのに
今日は少しだけ頑張ろうと思えたり。
誰かを羨ましいと思った数分後には、
「やっぱり自分の人生も悪くないかも」
と思えたり。
人間って、本当に矛盾だらけです。
だから、
「じゃあ間を取ればいいじゃないか」
という考えが出てくる。
だけど、この曲はそこで
「そうはいかない」
と突きつけます。
この一言が、本当に重い。
白も黒も選べないなら灰色を選べばいい。
そんな簡単な話じゃない。
現実は、もっと複雑です。
誰かが幸せになれば、誰かが悲しむ。
どんな選択をしても、
誰かは傷ついてしまう。
だからこそ、
人は答えを出すことが怖くなる。
この曲の中で繰り返される
「大丈夫」という言葉も、
私は優しさではなく皮肉に聞こえました。
「大丈夫。」
その一言で、自分をごまかしていないか。
その選択で、
本当に誰も傷つかなかったのか。
耳触りのいい言葉は、
一瞬だけ心を軽くしてくれます。
でも、その場しのぎの答えは
時間が経てば必ずほころびが見えてしまう。
だから、この曲は
「安牌な答え」を選び続けることへの
警鐘にも思えました。
そして、私が一番好きなのは、
「自分の音」を探す場面です。
周りに合わせているうちに、
自分が何を好きだったのかも
分からなくなる。
本当はどうしたかったのか。
何が正しかったのか。
それすら見失ってしまう。
今は、誰でも簡単に
誰かの意見を見られる時代です。
だからこそ、自分の声より、
他人の声のほうが大きく聞こえてしまう。
でも、人は誰かになるために
生まれてきたわけじゃない。
自分だけの
「音」を見つけるために生きているんだと、
この曲は教えてくれている気がします。
そして最後に出てくる
「歪んだ世界」と「綺麗な世界」。
この二つの言葉は、
一見すると正反対です。
でも私は、この曲を聴いていて
気づきました。
歪んでいるからこそ、
人は優しくなれる。
苦しみを知っているからこそ、
誰かに寄り添える。
完璧じゃないからこそ、
人は人を必要とする。
だから、この世界は歪んでいる。
でも、その歪さごと愛せた時、
この世界はきっと綺麗にも
見えるんじゃないかな、と。
「アウフヘーベン」という言葉は、
「どちらかを選ぶこと」ではなく
「どちらも受け入れた先にある答え」
のこと。
正しさだけでも生きられない。
優しさだけでも生きられない。
白でも黒でもない。
だからこそ、人は迷いながら
今日も生きている。
私はこの曲を聴いて、
「答えを探さなくてもいいのかもしれない」
と少しだけ思えました。
きっと人生は、
正解を当てるゲームじゃなくて、
自分なりの答えを作っていくものなんですね。
音楽って、
その人が置かれている状況によって
聴こえ方が変わるものだと思います。
だから数年後にまたこの曲を聴いたら、
今とはまったく違う意味に
気付くのかもしれません。
それもまた、
この曲の魅力なんだと思います。
みなさんにも、
「何年経っても新しい発見がある曲」
はありますか?💭
今日はそんなことを考えながら、
朝から『アウフヘーベン』を
リピートしていました🎧🤍
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